>>35 黒砂糖は溶けるのが早すぎるので、ちょっとあまり適さない。
梅酒の出来る過程は、
1、薄い膜(梅の表皮)を隔てて隣接する、糖度(濃度)の違う物質(梅と酒)の間には浸透圧現象が起き、濃度の高い梅の内部に、濃度の低いお酒側の水分が、アルコールを伴って侵入する。
2、梅の内部に侵入した水分とアルコールが、梅内部の糖(梅エキス)と結合する。
3、ある程度時間が経ち、ゆっくりと溶けだした氷砂糖が酒側の糖度(濃度)を上げる。
4、酒側の濃度がどんどんあがり、梅内部の濃度との濃さが逆転すると、今度は梅内部の水分が外の酒側に向かって流れ出す。(浸透圧効果)
5、梅内部の水分とアルコールは梅エキスと結合しているので、出てくる際に梅のエキスも一緒に酒側に持ち運んで出てくる。
6、結果、酒側に梅のエキスが抽出される。
浸透圧とは、濃度の濃い側に水分が移動し、それを薄めて双方の濃度を均一にしようとする物理行動。
濃度の濃い梅内部にアルコール(粒子が小さいので移動しやすい)が移動して、その後氷砂糖が溶けて外部の濃度があがると、逆転して梅内部から外側に向かって水分(アルコール)が移動する現象を利用して、梅内部のエキスを外にだすのが梅酒製造のシステム。
なので、最初はお酒に砂糖はまったく溶けてない状態が望ましい。
しっかり梅内部にアルコールを浸透させてから、砂糖を溶かして濃度をあげ、エキスを含んだアルコールを梅から引っ張りだしてくるのがコツ。
梅酒に氷砂糖を使うのは、溶けるのに時間がかかるので、時間差が必要な梅酒づくりには最適だから。
なのですぐ溶けてしまうような黒砂糖や白砂糖は論外。
返信する